チビ三郎 誕生!

出産までの道のりは長かったような、短かったような…。


妊娠1か月〜2か月は毎日頭痛に悩まされ、
11週の時、昨年秋から日本でも始まった出生前検査。
35歳以上の妊婦だから受けなさいと先生に言われるがままに内容もよくわからず検査。
血液検査とエコーで胎児のダウン症の可能性を判断するものですが、
検査結果が出るまで不安でした。(費用は全部でMYR700程度)
6か月の頃は右足の付け根に静脈溜ができ、着圧ソックスとお友達に。
(日本から着圧ストッキングを取り寄せました。)
35週に切迫早産で1泊入院。
モニターをつけると10分間隔で陣痛があり、入院。
胎児の肺を強くする目的でホルモン剤、DEXAMETASONE(デキサメタゾン)を
12時間間隔で2回筋肉注射。(めっちゃくちゃ痛かった!)
子宮収縮抑制の貼り薬を2枚つけ、頭痛と戦いながら、翌日退院。
その後37週まで自宅で安静生活。





そして3月14日、もう38週だし、積極的に動かなきゃと、お昼はひとりぶらりと
最近コンドの近くにオープンしたインド料理屋のIndiesへ。
そこでばったりお友達グループと会って、相席させてもらっておしゃべりしながらお昼ごはん。
帰りはお友達の車に乗せてもらっちゃいました。


帰宅してしばらくすると、激しい腹痛→トイレへ。
普段からほとんど下痢になることがない私、冷や汗出るほどお腹が痛くて、
これって下痢痛に陣痛も混ざってる痛み?!と不安になり、
もしも陣痛だったら更に痛みが増すってことよね?今ですらこんなに痛いのに、
本気の陣痛開始だったら、痛くて病院まで動けない!と、
お友達Nさんにお願いして、病院まで付き添ってもらいました。


Nさんがうちに来てくれるのを待つ間に、腹痛がおさまってしまい、
単なる下痢痛だったのかもと、Nさんに申し訳ない気持ちに。
無駄足の可能性を孕みつつ、病院(Island hospital)へ。


内診すると子宮口が4〜5cm開大。先生にもう38週だし、今日陣痛が来なかったら、
明日は薬を入れて出産しましょう、私も心配で眠れないわと言われ、そのまま入院。
無駄足じゃなくてよかったと、ちょっとホッとする私。


その後、お腹にモニターを付け夕方まで過ごすも、その日は陣痛は来ず。


翌朝の8時半に先生が子宮口を柔らかくするタブレットを挿入。
それから、定期的にお腹が張って痛い?って看護婦さんに聞かれるけれど、
いやいや、陣痛の痛みはこんなもんじゃない。
分娩室の中をうろうろ歩いてみたり、部屋に戻って子供と遊んだりしたけれど、
陣痛の波は来ず。


お昼ご飯を食べ終わった12時過ぎ、先生が来るから分娩室に戻るよう指示され、
じゃぁね、と夫と子供たちに軽く手を振って分娩室へ。
先生、何するのかな?と思ってみていたら、長い棒を2本準備。
看護婦さんが私のお腹を押さえ、先生が1本目の棒を刺した瞬間、ガクンと強い衝撃。
2本目は、楽に産めるようにもう一回と、先生、2本目。
人工破水です。


この瞬間から、本気の陣痛開始。
なのに、先生は外来診察へ颯爽と戻っていっちゃうし。。。
あ〜、そうだった、陣痛ってこんなに痛かったんだ!と後悔の念が混ざりながら、
上二人の時を思い出す。
仰向けの状態でお腹の痛みに耐えるって余計に痛い、
リクライニングをもっと上げとけばよかったとか、
そうだ上の子の出産の時、足を開いている時間が長くて内股が痛かったから、
本当に産む時まで足は閉じ加減にしとこうとか、(実際は頭が挟まってて足閉じられず)
先生の外来診療は1時だから、それまで先生戻ってこないんだろうな、
だとしたら、後40分も痛いまま?とか、
余裕はないけれど、痛みとだけ向き合うのは辛すぎるので色んな事が頭をめぐる。



「あっ、なんか出た!」(前日お腹を壊していたので、心配で仕方がなかった私)
英語で訴えて(英語が出る分まだ冷静だった?)、看護婦さんが内診。
「子宮口は8cm位だけど、とても痛がってる」と先生に電話。
「Gas & Air(笑気ガス)使う?」と看護婦さんの甘い誘惑。
上の子二人も麻酔なしで生んだの?ガスもなし?と看護婦さん。
あまりの痛さに「麻酔でもガスでもなんでもオッケーにしておけばよかったわ」と後悔。
(出産前に麻酔はどうするかとか、臍帯血は保存するかなどの事前確認あり)
先生が戻ってくるまでプッシュしちゃだめ!と看護婦さんに言われるけれど、
「いや、もう無理〜。」(もうここからは日本語)




ってところで、先生登場。
青色のエプロンに袖を通して、私の前に着席したとほぼ同時に、「Push!」と看護婦さん。
プッシュする前にベビー自ら出てきました。
ぬるっと身体から飛び出した途端、解放感。
ふぅ〜、産んだ!


3月15日 12時30分(自分で時計確認)、2920グラムの男の子誕生です。


足元で先生がベビーの気管をきれいにしてくれて、泣き声を聞きました。
慌ててたのか、先生がベビーを新生児ベッドに移す際、ベッドの端にベビーをぶつけてゴツンという音。
びっくりしたけど、私も産んだ直後で確認する余裕なし。
結局は大したことなかったんだけど。


私の方は少し裂けたそうで、ちょっと縫合。
ベビーを一瞬抱っこしたら、ベビーは新生児室へ。
そのまま分娩室で休憩しているうちに、うとうと。


人工破水から僅か20分での出産。
母子手帳上は分娩時間2時間半ってことになっているけれど、正味苦しんだのは15分程度。
突然マックスの痛みと戦うことになったのは辛かったけれど、超安産でした。
ベビーの方が大変だったみたいで、産後のベビーの顔には
赤い斑点と鼻の周りが紫色にうっ血していて、頑張って狭いトンネルを抜けてきた跡がありました。


もし破水から始まるお産だったら、完璧間に合わなかったと思うと恐ろしい。


夫&チビ太郎&次郎とバイバイして20分後にはベビーが生まれたと看護婦さんから
聞いた3人は、あっという間の出来事で驚いていたみたい。
時間は短くても、ほんとに死ぬほど痛かったんだから!


その日の夕方、数か月降っていなかった雨がペナンの大地を潤しました。
待望の雨と一緒に誕生した我が家の可愛いベビー、チビ三郎。皆様どうぞよろしく。


今回の妊娠&出産では周りのお友達にたくさんお世話になりました。
入院中、安静中の子供の世話や、お買い物など、助けてもらえなければ
無事出産できなかったと、本当に感謝しています。
ありがとう〜!!!