クーコンシー(邱公司)
続いての観光はクーコンシー(邱公司)。
ここもペナンでは有名な観光地ですが、初めて訪れました。
アルメニア通りをちょっと入った路地にありました。
通ったことのある路なのに、こんなところにあったなんて知らなかった。
コンシー(公司)はそれぞれの一族ごとにペナンのあちこちに見られますが、
ここは最も栄を極めたクー(邱)一族の祖先を祀る廟。
建物が密集している地域なのに、ここだけはがらんとひらけていて、
広場の中央に荘厳な廟が構えています。
建物は細かに彫りあげられた石の柱に支えられています。
壁は一枚岩に親孝行をテーマにした中国故事の場面が緻密に彫られていました。
今回、中国寺院には意外な生き物が幸福の象徴となっていることを知りました。
先祖の位牌のある部屋の天井にぶらさがる金色のモチーフ。
こちらのお寺でよくみかける線香立ての左右を飾るモチーフ。
(写真は極楽寺のもの)
何のモチーフか分かりますか?
これら両方とも、こうもりのモチーフ。
蝙蝠(こうもり)の蝠(fu)の音が、福(fu)に通じることから、
こうもりは福を運んでくる縁起のいい生き物とされているそうです。
私がこうもりにはあまりいい印象がないのは西洋の影響なのかもしれません。
そういえば、長崎のカステラで有名な福砂屋さんの商標はコウモリだったと、
ホームページを見てみたら、中国の縁起物であるコウモリを創業者が商標にしたと書いてありました。
なるほど。
建物の下は展示室になっていて、建物のことや邱氏について知ることができます。
クーコンシー、そんなに大きな建物ではありませんが、相当見ごたえのあるものでした。